『散る桜、残る桜も散る桜』 父祖の思いを受け継ぎ、次の世代へと伝えたい

■皇室典範改正、慎重審議求め声明 女系天皇反対の学者ら

首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が、母方だけ天皇の血筋に属する女系天皇も容認する方針を固めたと伝えられるなか、これに反対する学者、文化人が21日、「皇室典範を考える会」(代表=渡部昇一・上智大名誉教授)を結成し、慎重審議を求める声明を発表した。6日に会見した小堀桂一郎・東大名誉教授らの「皇室典範問題研究会」とも連携して、今後、集会を開き関係方面に働きかけていくという。

声明は「(男系継承という)有史以来の皇室の伝統を継承し守っていく姿勢こそが大前提」とし、国民の理解が深まるまで慎重に審議するよう求めている。

会に名を連ねたのは渡部氏のほか国語学者萩野貞樹、評論家屋山太郎、元労働団体役員宇佐美忠信、評論家岡崎久彦、作家工藤美代子、評論家田久保忠衛、国際政治学者中西輝政、埼玉大教授長谷川三千子、数学者藤原正彦の各氏。

(asahi.com2005年10月21日19時18分)


渡部昇一先生を代表に、そうそうたる方々が名を連ねておられます。このような深い知識と見識のある方々が立ち上がって下さるのは大変心強いです。

戦後、GHQの圧力により、十一宮家が臣籍降下(皇族がその身分を離れて臣民としての身分になること)させられました。
十一宮家というのは、いざという時に、皇統を補完する役割を担っていました。この旧宮家の中には、男子が続いておられる家もあります。ですから、皇室典範改正と共に、その宮家に皇籍復帰して頂くという「皇室典範を考える会」の案は、正論だと私も思います。

「皇室典範に関する有識者会議」では、このような結論をだそうとしています。

■皇位継承は第1子優先 有識者会議

小泉首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が、皇位継承順位について、男女を問わない「第1子優先」とし、女性が天皇になることや母方だけに天皇の血筋を引く女系天皇を容認するとの方針を固めた。こうした方針をとれば、皇位継承の資格者が増え、順位の変動が少ないことを考慮した。25日から意見集約に入り、11月末に報告書をまとめ、首相に答申する。政府は世論の動向を見極めながら、皇室典範の改正を目指す。

5日の前回会議までの協議では、女性・女系天皇を認めたうえで、継承順位を巡って(1)第1子優先(2)兄弟姉妹の中で男子優先――の2案が選択肢として浮上した。このうち、最初に子どもが生まれた時点で皇位継承者が決まる第1子優先案の方が安定性が高く、国民にわかりやすいと判断した。

第1子優先案が採用されると、現状にあてはめれば、皇太子さまの長女の敬宮愛子さまが皇位継承者になる。しかし、6日に学者グループが、敗戦直後に皇籍離脱した旧皇族の復帰を求める「緊急声明」を出すなど、世論には「男系男子」の維持を求める声もある。

有識者会議は25日から始まる意見集約で、こうした世論の動向も慎重に見極める方針だ。委員の間では「男子が生まれれば世論も変わるかもしれない」との議論もある。

吉川弘之座長は5日の記者会見で「国民の代表という意識で議論してきた。改めて国民の意見を聴くことは考えていない」と発言。政府も改めて世論調査などは行わない予定だ。ただ、政府高官の一人は「歴史的に重い、大変難しい問題」と話しており、今後の世論の動向次第では、皇室典範の改正案の提出時期は当初予定の来年の通常国会より遅れる可能性もある。

有識者会議は、皇室に40年間男子が誕生せず、天皇制維持が難しくなってきた状況を背景に今年1月に発足。男系男子維持、女性・女系天皇容認の二つの考え方を柱に検討を重ねてきた。女性・女系天皇を容認しながら、継承順位では男子を優先する「男子優先」「男系男子優先」などの案も検討してきた。

(asahi.com2005年10月21日08時02分)


吉川弘之座長は、自分達を「国民の代表」と考えておられるようですが、国民はあなた方を代表として選んだ覚えはありません。そして、この会は総理の一私的諮問機関に過ぎません。
にもかかわらず、国民の意見も聞かない、ましてや当事者であられる皇室の方々のご意見も聞かない。自分達だけで皇室典範の改正をするのだという傲慢さはいかがなものでしょう。

現在の今上陛下で第百二十五代になる、二千年を越える歴史を持つ男系継承の歴史の重みも鑑みず、現在を生きる我々の浅はかな考えで変えてしまっても良いのか。
恐ろしいのは、これは一度変えたら最後、もう二度と元へは戻せないということです。

万策尽きての女系天皇容認というのなら、私も仕方ないと思います。しかし、この「皇室典範を考える会」が言われるような手立てがあるのです。
記事中にもあるように、女性天皇の是非というのは、愛子内親王殿下のご即位の賛否を論じることですが、このご即位はまだ30~40年ぐらい先の話で、十分時間はあります。
どういう事情があるのか分かりませんが、最初から女系天皇ありきという結論の元、拙速に事を進め、皇室典範を改正しようという有識者会議のメンバーの方々には、憤りを覚えます。

この問題についての詳細は、拙ブログ『皇位継承問題 皇室・国民・政治家……誰の意見も聞かない「有識者会議」』にも書いてあるので、ご覧下さい。

◆皇室典範に関する有識者会議
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kousitu/index.html
◆有識者会議へのご意見のはこちらから
http://www.iijnet.or.jp/cao/cas/jp/goiken.html

※追記

■男系維持要求相次ぐ

21日には、自民党の「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」も
八木秀次高崎大学助教授を講師に招いて勉強会を開催。八木氏は「天
皇制廃絶を打ち出していた左翼団体が今、女系天皇容認を言い出して
いる」と現状を報告した。

民主党の保守系議員にも、有識者会議の行方に危機感を持つ国会議員
は少なくなく、超党派での勉強会を模索する動きも出ている。
(産経新聞05’10月22日)

※さらに追記
旧皇族の復帰を検討する場合、その定義についても議論しなければなりません。ですから、これは一例として見て頂きたいのですが、八木秀次氏がその著書「本当に女帝を認めてもいいのか」で、旧宮家の方々についてまとめていますので、紹介します。年齢は今年3月時点のものです。

伏見宮家:現在は女子のみ
山階宮家:断絶
久邇宮家:朝融王(香淳皇后の兄宮)の御孫の世代に男子が3人(うち2人は未婚)
賀陽宮家:恒憲王の御孫・正憲(45)氏に男子が2人
朝香宮家:明彦氏(32)に現在のところ子女なし
東久邇宮家:正彦氏(31:祖母は昭和天皇の第一皇女)に現在のところ子女なし
      照彦氏(25)に男子1人
北白川宮家:女子のみ
竹田宮家:恒徳王の御孫の世代に男子5人
閑院宮家:断絶
東伏見宮家:断絶
梨本宮家:当主徳彦氏(82)に後継者なし

※もうひとつ追記

■女性、女系天皇容認で一致 皇室典範の有識者会議  
2005/10/25 18:52
小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」(座長・吉川弘之元東大学長)は25日、首相官邸で会合を開き、安定的な皇位継承を維持するため、継承資格を女性や女系皇族に拡大することを基本に、最終報告書を取りまとめることで一致した。

継承順位の結論は出なかったが、有識者会議として「女性天皇」を容認。政府は11月末にも提出される最終報告書に基づき、皇室典範改正案を来年の通常国会に提出する方針。同改正案が成立すれば「男系男子」に限定していた皇位継承制度の抜本的な見直しとなり、皇室の在り方に大きな影響を与える。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20051025&j=0023&k=200510258504

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コメント
この記事へのコメント
お忙しいとは思いつつメールをさせて頂きました。
私は世間では少数派と言われているの男系維持論者です。
神話と伝説によれば2665年、歴史的にも千数百年のあいだ続いてきた男系による「万世一系」の物語をいま生きている人間の都合で断ち切ることを不遜だと思います。別に「男」系だから価値があるというのではなく、もし皇室の血統が女系であれば「女系を守れ」と主張しています。太古より一筋に続く血統が皇室に尊厳を与え、尊厳ある皇室こそが日本の歴史を貫く芯だと思います。
私自身はリベラルを自称していますが、こと皇室問題に限ればガチガチの保守派です。「男女平等」だの「国民の理解」だのしゃらくさい限りであって、皇室は超然として古来の伝統を守り続けていただきたいと願っています。
とはいえ、現代の民主主義・大衆社会では私の願うような形での皇室の存続は難しいかもしれません。おそらく国民の9割がたは男系と女系の区別も知らず、「愛子さまが天皇になればいいじゃない」と気軽に考えている。保守派が「正しい」皇室観を急速に広めるのは困難な状況だと思います。神武天皇以来の皇統とか天壌無窮の神勅といった浮世離れした概念にロマンを感じるのは私のような変わり者くらい・・これも美智子さま御成婚以来の「皇室の世俗化・タレント化」の避けがたい帰結というべきなのでしょうか。私は天皇皇后両陛下のお人柄を敬愛しておりますが、それとは別に「平民を皇室に入れる危険性」を説いた当時の保守派の意見にも一理あったと思わざるを得ません。
私にとっては2665年のあいだ男系により続いてきた「皇統」こそが崇敬の対象であって、現在生きておられる皇族の方々のお人柄や国民の人気といったものは極論すれば二の次なのではないかとも思います。仮に天皇陛下や皇族のお人柄がすぐれず国民から人気がなかったとしても、皇統さえ未来の日本に引き継げればきっと大丈夫だという確信があります。しかし、国民のほとんどはj皇統を意識せず現在の皇室のかたがたのことしか考えていないようですが・・
悠久の伝統を考えるとき思い出すことがあります。
延暦寺には最澄の開山以来いちども絶やされたことのない「不滅の法灯」が存在しています。
実はこの法灯、信長の焼き討ちのさい一度消えてしまったのですが、山形県の立石寺に分灯されていた法灯を分けることにより再び「最澄のともした灯」を復活させている。これこそが日本の伝統を守る文化であり我々の古人の知恵というものではないでしょうか?
「現在の皇族に男子がいなくなったから、2665年の歴史を切り捨てて女系を容認する」という「皇室典範に関する有識者会議」の考えかたは、途絶えた法灯をそこらへんの火打石を使って付けるようなものです。そんなことをすれば「開山以来受け継がれた法灯」という神秘性を失いほとんど無価値になる。皇統の灯りは旧皇族という分灯を種にして古代から未来に続く火をともし続けるべきではないでしょうか?
 「万世一系」を疑う説が様々あるようですが、この問題を考えるに当たっては無視します。何故なら、重要なのは科学的証明ではなく、国民がどの様に感じているかという「感覚」だからです。第一、まだそれらの説が証明された訳でもないし、定説にもなっていません。「鰯の頭も信心から」ではありませんが、この「信心」が重要です。中共は反日を煽って己への忠誠心を求めています。又、移民族国家・米国は、星条旗(国家)への忠誠心が無ければバラバラになってしまいます。この忠誠心も「心・感覚」であって、先ほど挙げた「信心」と変わりません。共同体意識・仲間意識という点で同質のものではないでしょうか。くれぐれも「信教の自由」などと混同しないで下さい。要するに、科学の問題ではなく、国民の意識の問題だということです。
女性天皇の容認度などの国民の意識調査などによると、現在のところ、女性天皇を認める人は8割を占めるそうです。これは、男女平等の意識が広まっているからでしょう。又、現在の皇族を敬愛する国民は、愛子内親王殿下にも親しみを感じている、ということもあるのかもしれません。しかし逆転したのは1990年代半ばからで、まだ日が浅いと思います。それに「女系天皇」まで認めているのか分かりません。
江戸時代の思想家・新井白石は、「日本では直接の目上を敬い、順次敬うその頂点に天皇がいる」としています。勿論、江戸時代と現代では違います。しかし「目上を敬う」という道徳の根幹に天皇がいるとすれば、安易に変更すべきではありません。新井白石の分析が正しいかどうかは別にしても、天皇については、日本人のアイデンディディに関わる価値観です。男女平等という価値観が、家庭でのTVのチャンネル権にまで及ぶように、天皇に関する価値観は、生活の細部・道徳・システムにまで関わっています。女系天皇になることによって、古代から続く日本人価値観が崩れてしまうかもしれません。将来の日本がどうなってしまうのか、先人たちの長い努力が無に帰してしまうのではないかと大変不安です。
天皇が天皇である正統性とは何でしょう。直系の血筋でしょうか、それとも人気?人格?その時代の価値観?。いずれも違うのではないでしょうか。重要なことは、女系でも天皇の正統性が維持できるのかどうか、ということだと思います。過去の歴史を見た時、男系であることが、最も重要なのではないでしょうか。
天皇制の特徴は、政治と権威を分離することだと思います。天皇が政治権力を失って以降、日本に北朝鮮のような「将軍様」が現れなかったのは、その為ではないでしょうか?天皇の正統性が失われては、その権威を失い、政治・権力者が権威を持つかもしれません。今は平和だから、何方が天皇になられても、さほど問題は無いのかもしれません。しかし200年、300年後、どうなっているかわかりません。その時の為に、子孫に正しく天皇制を残しておくことが、伝統を受け継いだ者の勤めではないでしょうか?
確かに現状では、男系維持は難しいと言われています。しかし伝統を受け継いだ日本人全てが知恵を絞り、旧皇族の復帰・養子などの方向で、まずは考えるべきだと思います旧皇族の方で、復帰の覚悟がおありの方もみえるそうです。有識者会議では、これらの方や、皇族の方々のご意見を聴取しないそうです。「女系ありき」としか思えません。「男系」の護持こそが古代からの伝統や先人たちの歩みを尊重するのではないでしょうか?
昔と違って、今は国民が主権者です。主権者ならば「今」ばかり考えず、遠い将来のこと、遠い過去の事も考えて欲しいと、切に願います。日本が日本であり続ける為に。
2006/02/05(日) 19:39 | URL | #-[ 編集]
>笹田正之さん

初めまして、コメントありがとうございます。

>旧宮家の皇統保持情況について、引用させていただく部分もございますれば、お許しくださいますようお願い申しあげます。

皇室の問題については、多くの方に知って頂きたいので、拙ブログで役に立つ箇所があれば、引用して下さって構いません。

今日は無理かもしれませんが、近いうちに、旧宮家についてはもう少し詳しい情報を載せようと思っています。宜しければまた見に来て下さい。
2005/10/28(金) 17:59 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
旧宮家の皇統保持情況
解説ありがとうございます。

旧宮家の皇統保持情況について、引用させていただく部分もございますれば、お許しくださいますようお願い申しあげます。

岐阜県多治見市

笹田正之 拝
(備中高梁出生)
2005/10/27(木) 16:01 | URL | 笹田正之 #Bq6gh746[ 編集]
TBありがとうございました
こちらからもTBしようとしたのですが、何故か出来ません。コメント欄を利用して、URLを貼らせて頂きます。最近PCの調子が悪いのかどうか、TB出来たり出来なかったりしています。

渡部昇一先生が動き出してくれました
http://kahkun3601.at.webry.info/200510/article_11.html
2005/10/24(月) 17:52 | URL | カァ #TdQI0TCw[ 編集]
>紫藤ムサシさん

コメントありがとうございます。
このブルーのテンプレートは、文字が読みやすくて、気に入ってます。

ムサシさんも「女性天皇」についての記事を発表されるそうで、楽しみにしています。

今、学校では天皇のことについて殆ど教えられていません。例えば中学の歴史教科書で「昭和天皇」を扱っているのは扶桑社だけです。(昭和天皇抜きでどうやって昭和史を教えるのか不思議ですが)
そういう状況なので、今の人は皇室ついてあまり関心を持ってないように思います。

ホリエモンが天皇制について、「『天皇は日本の象徴である』というところから始まるのには違和感がある・・・大統領制にしたほうがいい」と述べていましたが、こういう若者[私もホリエモンと変わらない齢なのですが(苦笑)]は案外多いように思います。

ですから、多くの方がブログ等で話題にしてくれて、もっとみんなが皇室について考えるようになってくれると良いなと思ってます。
2005/10/22(土) 21:37 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
コメント・ありがとうございました
 ブルーの地に白と山吹色の文字がマッチして大変・読みやすいブログですね。
 記事も丁寧に調べて書かれていて、好感が持てました。
 近々私も「女性天皇」について記事を発表する予定です。
 では、今後ともよろしくお願い致します。v-82
2005/10/22(土) 18:10 | URL | 紫藤ムサシ #5TsQGY4U[ 編集]
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〔シリーズ:皇位継承を考える〕《皇位継承を考える(1)万世一系の天皇と国家》    皇室典範を改正するに当たって男系男子を堅持するのか、男系
2005/10/27(木) 00:18:57 | 時事評論@和の空間