『散る桜、残る桜も散る桜』 父祖の思いを受け継ぎ、次の世代へと伝えたい
今回は、産経新聞(平成18年9月14日)に掲載されていた、胸のすく論文を引用します。

■踏襲必要ない村山談話
【櫻井よしこ 小泉首相に申す】

小泉政治のあとに、どんな政治を構築するのか。次期首相就任が確実な安倍晋三氏に一部メディアが突きつけているのが、歴史認識の問題だ。「安倍氏、村山談話踏襲明言せず」「アジア外交に不透明さ」(9月7日『朝日新聞』)のように、村山富市内閣が95年8月15日に閣議決定した談話を、なぜ、受け継がないのかとの問いだ。

安倍氏は村山談話を踏襲する必要は全くないのである。同談話を超えて、日本人の誠実さと誇りを真に表現する安倍氏なりの歴史認識を打ち出すことこそ重要だ。そうしてこそ、より良い外交関係が開けてくる。

村山談話は第二次世界大戦で日本国が、「国策を誤り」「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」と反省と謝罪に徹している。

小泉純一郎首相は日中関係に軋轢(あつれき)が生じた時、右の談話を複数回にわたって引用し、謝罪した。だが事態は収まらなかった。なぜか。それは村山談話が、外交において諸国はあくまでも対等であること、戦争も平和も一国で成すものではないとの大原則を踏まえていないからだ。当時、一方的に謝罪した日本に、中国も韓国も「今後の日本の態度に注目する」との冷淡な反応を示しただけだ。そして江沢民政権は日本に永遠に歴史問題を突きつける戦略を採り続けた。

村山談話には出自の卑しさも目立つ。それは同談話の閣議決定に至る過程に明らかだ。まず談話の前段として95年6月9日の「歴史を教訓に平和への決意を新たにする決議案」があった。「謝罪決議」と通称される同決議は「我が国が過去に行ったこうした(数々の植民地支配や侵略)行為」に「深い反省の念を表明」する内容だ。

官報によると、同決議採択のための衆議院本会議の開会は95年6月9日午後7時53分、山崎拓氏らが提出してあっという間に可決、7時59分に散会となった。この間、わずか6分である。

この間の経緯を当時衆議院議員の西村眞悟氏が『諸君!』05年7月号に次のように書いた。

自社さ政権の下で国会における謝罪決議が構想され始めたが、反対の声は超党派で強まり、決議案が上程されても否決されることが明白になった。すると6月9日の金曜日、「本日は本会議なし、各議員は選挙区に帰られたし」との通知が衆議院内にまわされ、反対派の議員らは選挙区に戻った。そのすきを狙ったかのように、土井たか子衆院議長が金曜日の午後8時近くという遅い時間に本会議開会のベルを押した。

結果として265人の議員が欠席、議員総数509人の半数以下の230人の賛成で決議案は可決。だが、参議院は採決を見送った。

どう見てもこれはだまし討ちだ。精神の卑しさを強調するゆえんである。
せっかくの決議なのに権威もなく、評価もされない。そこで村山首相らは次に総理大臣としての談話を出す道を選んだ。

95年8月15日、氏は、学者や谷野作太郎外政審議室長ら少数の官邸スタッフらと練り上げた談話を閣議に持ち込み、古川貞二郎官房副長官が読み上げた。「閣議室は水を打ったように静まり返った」と報じられた。

事前説明なしで突然出された談話に、閣僚は誰ひとり反論していない。自民党にとってこのことこそが痛恨の一事だ。細川護煕政権の誕生で下野し、理念の全く異なる社会党の、首相たる資格の片鱗(へんりん)さえ備えていない人物を首相に据える禁じ手を以て、自民党はようやく政権を取り戻していた。自信喪失のただ中で、自民党は真っ当な価値判断を下し得なかったのだろう。だからこそ、戦争は一方の国が全面的に悪であるが故に始まるものではない、日本は日本の落ち度を認めるけれども、そのことと日本ひとりが悪いと自ら決めつけることは違うと、本来の自民党ならば言えたであろうことが言えなかったのだろう。

村山氏は談話で「信義を施政の根幹とする」と誓ったが笑止千万である。氏ほど手ひどく信義を裏切った政治家は珍しい。首相に就任するや、氏はそれ以前の立場を反転させて「自衛隊合憲論」に立った。06年2月、社民党大会で違憲論が打ち出されるや、再び違憲論に戻って述べた。「連立政権の枠があるのでやむを得なかった」と。

節操のない総理大臣の誕生は日本国の歴史の汚点である。小泉首相は、本来、この恥ずべき人物の談話を引用すべきではなかったのだ。村山談話にとらわれることは、自社さ連立政権当時の、異常なる政権の揺らぎの中に没し続けることだ。そんな地平に日本の未来はないだろう。
誠実で誇りある歴史認識を、新たに打ち立てることが、次期首相の課題である。(終)


櫻井さんが言われている通りで、村山談話は内容はもとよりその出自も卑しいものです。このようなものを断じて踏襲する必要などありません。
ところが、中韓の外圧にも国内メディアの靖国参拝阻止キャンペーンにも屈せず参拝を続けた小泉首相も、この村山談話を度々引用し、謝罪しています。

この村山談話に書かれていることは、東京裁判(極東国際軍事裁判)で言われていたことそのままで、侵略戦争をした日本は悪者であるという自虐史観を受け入れ、談話にしているのです。
拙ブログにて、何度もこの東京裁判史観からの脱却を訴えてきましたが、国のリーダーたる首相がこうした歴史観に毒されているのでは、脱却するのは容易ではないと思わされます。

ともあれ、次期首相には、是が非でもこの東京裁判史観から脱却し、「誠実で誇りある」日本民族の歴史を取り戻して欲しいです。

村山談話については、拙ブログにて全文を取り上げているので、お読み下さればと思います。
■村山元首相に桐花大綬章!?世も末です


※拙ブログの記事内容を支持して下さる方は
↓のリンクバナーをクリックして下さい。励みになります。

人気ブログランキング


関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
>sesiriaさん
今日の田原総一郎氏の番組は観てないのですが、この番組の収録の際、安倍氏に同行していた赤池まさあき議員は、ブログに以下のような感想を書かれていました。

●テレビ朝日「サンデープロジェクト」収録

午前6時50分頃に九段宿舎をタクシーで出発します。六本木の全日空ホテルの旧テレビ朝日本社屋のアークスタジオに向かいます。今日1日自民党総裁候補である安倍晋三官房長官付きとして1日同行します。まずは、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」の収録です。玄関で待っていると、午前7時40分過ぎに、安倍晋三官房長官が車で入ってきます。控室で、しばらく談笑します。

午前8時過ぎから収録が始まります。キャスターの田原総一郎氏が毒舌を撒き散らします。1時間半ほどの収録のうち、4分の3以上を歴史認識に時間を費やし、それも安倍長官一人攻撃です。以前は批判精神旺盛で好きなジャーナリストの一人でしたが、討論でも何でもなく、自説にこだわり、押し付けるだけです。建設的な政策論議ではなく、歴史問題への執念は尋常ではありません。日本を落としこめたいとしか感じられません。テレビ的には面白いのかもしれませんが、残念ながら老醜をさらし、老害を公共の電波でまきちらしているとしかいえませんでした。

安倍晋三長官も辟易とした感じでした。
(引用終わり)

赤池議員がこう感じたぐらいですから、sesiriaさんが「鬱陶しい奴だ」と感じたのも無理からぬことだと思います。
田原氏には、そろそろテレビ業界から引退して、静かにしていて貰いたいです。
2006/09/17(日) 22:26 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
私もこの談話を踏襲する必要は
まったくない、と考えます。外交的にも非常にまずかったし、国民からしても、総理の謝罪といえば、やはりそれなりの重みを感じるのですよ。若かった自分も、ああ、やはり
日本が悪かったのかと思ってしまったのですぞ。今はそうは思っていませんが。とにかく国民に与えた影響も大きかったのではないかと。
その後、この発言に縛られていくことに。今日も田原総一郎が安部氏に
この点についてかなりしつこく、蛇のように追求していました。鬱陶しい奴だ。
2006/09/17(日) 19:02 | URL | sesiria #-[ 編集]
>かついちさん
この談話はまさに「百害あって一利なし」ですから、これが踏襲されるようなことはあってはならないですよね。

>milestaさん
村山氏だけでなく、河野、宮沢両氏も国賊的な発言をされていますよね。
中でも河野氏は、今も衆議院議長としてご活躍されてますが、どうしてこのような方が議長になるのか、理解できません。

>国民の前に出て「あの発言は間違いだった。」と一言言って欲しいですね。

私も是非言って欲しいと思います。

>かっぱやろうさん
社会党の村山氏が首相になったのは、日本にとっては不幸でしたね。この村山政権あたりから、日本の政策は社会主義色を強く帯びてきましたからね。

>田舎の神主さん
谷垣氏は、村山談話を肯定的に捉え、麻生氏に対する批判に用いていたのですね。
谷垣氏は靖国へも参拝しないと仰ってましたし、自民党にいるよりも、社民党へでも行かれた方が良いような方ですね。
私も、このような方には総理になって欲しくないです。
2006/09/15(金) 22:46 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
こんにちは。
私も正直所謂「村山談話」を無かったと白紙撤回することは難しいものであろうと思います。

然し乍ら、これを踏襲する必要はありませんよね。
もう既にこの談話を発表した、時の与党であった社会党は解党しております。まぁ後継する形で社民党は残っておりますが、これも現在は野党であり、少数政党になっておりますので・・・。
当時の国民の総意でもあった訳でもありません。
それに何よりも、かっぱやろうさんも仰っていますが、一度謝罪したものを何度も繰り返し謝り続ける必然性など無いと云うことです。

milestaさんの仰る通り、こういった談話を手前勝手に発表された政治家の方は、謝罪するなどの形で誠意を見せて欲しいものですね。

また、先日、総裁選の公開討論会をテレビにて拝見致しました。
その時に谷垣氏は靖国問題を総裁選の争点と位置付けられ、それに対する麻生氏の批判に向かって、村山談話を取り上げておられました。

少なくとも、国会議員である以上、この村山談話が発表されるに至った経緯を御存知であろうに、それを踏襲し、アジア外交をスムーズに出来ようはずがありませんね。
こんな方には次期総理にはなって頂きたくありません。
私が思うに、milestaさんが上げられた政治家の先生方同様、後々国民に向けた謝罪などをして頂きたい政治家の先生になってしまいそうですから・・・。

そういう意味でも櫻井よしこ女史の論考はまさにその通りであろうと思います。
2006/09/15(金) 16:25 | URL | 田舎の神主 #-[ 編集]
ぬう
村山談話でスか・・・
個人的には撤回するのは難しいと。
そう思うんですが。
踏襲するもなにも、一度謝罪したもんをでスね。
そう何度も何度も謝罪するかってーの。
と思っちまうんでスなあ。
社民が政権取った時って、よく考えると暗黒時代でスよねえ・・・
2006/09/15(金) 14:30 | URL | かっぱやろう #-[ 編集]
西村慎悟氏のこの記事、読んだ覚えがあります。国政の場で、しかも国の立場を左右する決議を、こんな狡いやり方で決めようとしていたのかと驚き、怒りました。
そして通らなければ、総理大臣談話とするなど、本当に姑息です。一国の総理の発言は、注目され、利用され、消すことはできない。迷惑な話です。河野談話といい、村山談話といい、談話という形で、自分勝手なことを言うのはやめて欲しい。

こんなことは踏襲しなくて当然です。政治家同士だと相手の面子を保とうとして、なかなか言わないけど、

>節操のない総理大臣の誕生は日本国の歴史の汚点である。

ということを認めないと、村山談話にいつまでも縛られることになるかもしれませんね。

渡辺昇一さんがよく仰っていますけど、河野さん(従軍慰安婦発言)、宮沢さん(教科書の近隣諸国条項)、村山さん(村山談話)には、国民の前に出て「あの発言は間違いだった。」と一言言って欲しいですね。国賊のままでいるのか、最後は誠実さを見せたとされるのか、どちらがいいかよく考えて欲しい。
2006/09/15(金) 08:55 | URL | milesta #S4B2tY/g[ 編集]
村山談話など破棄してしまえ!
・・・ってちょっと乱暴な言い方になりましたが、村山政権下で出された「謝罪決議」の裏はそのようなことになっていたのですか、だまし討ちもひどいですね。土井たか子衆議院議長と組んでそういう卑怯な戦法を取るんですね。社民党が国民から見放されるわけです。私も新政権ではこの村山談話を踏襲することは必要ないし踏襲してほしくないですね。
2006/09/15(金) 08:50 | URL | かついち #JalddpaA[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://hepoko.blog23.fc2.com/tb.php/236-7ebd96c3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
安倍氏「女系天皇容認の見直しも」 旧宮家復活案など  安倍晋三官房長官は15日午後、女系、女性天皇を容認する「皇室典範に関する有識者会議」の最終報告に基づく皇室典範改正作業の見直しもあり得るとの認識を表明した。フジ
2006/09/16(土) 21:48:12 | 新・平成徒然草