『散る桜、残る桜も散る桜』 父祖の思いを受け継ぎ、次の世代へと伝えたい
4月30日に、横田早紀江さんたちが訪米を終えて帰国し、記者会見をされました。今回は、その会見でお話された方の中から、3名の方の言葉を紹介します。

■飯塚繁雄さん(「家族会」副代表)
私たちは本日(4月30日)、米国でのすべての日程を成功裏に終え、日本に帰国しました。米国では、議会での証言、大統領との面会などを通じて拉致問題の解決を求めることが出来ました。これは米国の政府、議会、人権活動家など、すべての関係者の皆様のご支援のお陰です。
また、日本政府、拉致議連、在米大使関係者、さらには在米支援者にも大変助けて頂きまして、何よりこの間私たちを支えて下さったのは、多くの国民の皆様です。心から感謝の意を表します。

横田早紀江さんはブッシュ大統領に「悪との戦いは忍耐が必要」と話し、大統領は「人権を尊重しない人に発言するのは勇気がいる。お母さんたちの行動を誇りに思う」と答えて下さいました。

米国には、拉致を行い、未だに被害者を返さない金正日政権を明確に『悪』と認識して戦う姿勢がありました。その点日本はどうかと、深く考えさせられました。

横田早紀江さんが議会で訴えたように、私たちはすべての被害者を助け出し、これからの人生を自由の地で過ごさせてやるため、今後も全力で戦い続けます。

■横田早紀江さん
今回の訪米は、私たちが思っていた以上に大きな成果があったと思っています。ブッシュ大統領に会うということは、「出来れば良いな」という感覚でありましたけれど、本当にぎりぎりのところで会えるということが分かって、本当にビックリして、どんなふうにお話しようかなと戸惑っていたんですけど、いつもと同じように、私たちは拉致問題という許しがたいことをやっている国というものが近くにあるということ、そして悔い改めない国があるということに対しての戦いなんだということを、あってはいけないということをきちんとお伝えすることが大事なんだと思って、いつものようにお話させて頂きました。
公聴会のときもそうでしたし、ブッシュさんにお会いしたときもそうですけれども、もう許しがたいという思いを私たちも伝えたつもりですし、お聞きになっているお一人お一人が、こんなことを放っておいていいのかという思いで、しっかりと受け止めて聞いて下さったこと。そして、いつも思いますけれども、あちらでお話するときは、すぐに温かみのある、人間性に溢れた、何とかしなければならないという眼差しを感じて、私たちと握手をして一緒に戦おうと言って下さる。
本当に人と人との深い大事なふれあいが出来たなというのを、いつものように嬉しく思って帰ってきました。


このことがきっかけとなって、今年は向こうで助けを求めている人たちが、何とか出来るだけ元気で、みんなが揃って帰って来るような方向にいって欲しいということを願っています。

■佐藤勝巳さん(「救う会」全国協議会 会長)
新聞の一面に早紀江さんとブッシュ大統領の写真を見たとき、まず一番に感じましたことは、ようやく我々の運動もここまで来たのかという思いがありました。

その次に、早紀江さんが座っている場所に小泉総理が座るべきなのではないかと。つまり拉致をされた家族会の代表が大統領と向かい合って人権を議論する、人道の問題を議論するなどというのは、やっぱり筋が違うと。一国を代表する総理大臣がブッシュ大統領と向かい合って、自国の国民の救出を語り合う、あるいは、あのようなファッショ政権に対してどう戦うかということを話し合うのが、本来の国家の姿ではないかと。この二つのことを感じました。

従いまして、我々は確かに、アメリカの大統領と会えるところまで運動を進めてきましたけれども、日本がこれからどうするのか。アメリカの国民が拉致されているのではなくて、日本の国民が拉致をされている。それを、アメリカまで行ってお願いをするというのは、本来不正常な話であって、我が国の政府が、国家が前面に出て救出をするということが、改めて必要だということを感じました。


お話された方々の言われることは皆正論で、アメリカの国民ではなく、日本の国民が拉致されているのですから、日本が一番動いて汗をかかなくてはなりません。にも拘わらずアメリカの方がこの問題に積極的に取り組んでいるという状況を、政治家や外務省の方は恥じなければならないと思います。
そして、他国の国民を理不尽な暴力でさらっていき、未だに返さない北朝鮮は『悪』なんだという認識を持って戦い、一日も早く被害者の方を奪還して頂きたいです。


最後に、救う会からのメルマガを引用します。

■横田早紀江さんらとの面会でブッシュ大統領が声明
 
4月28日、横田早紀江さん・拓也さん、加藤良三駐米大使と瀋陽総領事館駆込み事件の金ハンミちゃん一家、金聖民自由北朝鮮放送代表が、ブッシュ米国大統領に面会した。以下は、面会後のブッシュ大統領の声明で、ホワイトハウスのホームページに掲載されたものである(救う会訳)。

ホワイトハウス報道官室
2006年4月28日
大統領声明:北朝鮮により拉致された日本人被害者の家族および北朝鮮亡命者との面会を経てOval Office (大統領執務室)午前11時39分 米国東部標準時間

大統領:たった今、ここOval Office(大統領執務室)にて大統領就任以来、最も心を動かされた会談の一つと言える話し合いを持ちました。私は、娘または姉とすぐにでも再会したいと痛切に願うお母さんと弟さんに会いました。彼らが離れ離れになった理由は、北朝鮮政府がその娘をまだ中学生の頃に拉致したからでした。そしてそのお母さんが願うことは決して大袈裟なことではなく、娘と再会するといった、たった一つの願いでした。

国家が拉致行為を奨励するということはいわば信じがたいです。我々米国民にとって、どの国の指導者であろうと幼い子供の拉致を後押しすることは理解に苦しみます。もし、愛する家族を引き離すようなことがあれば、その国家は心無き国家に他ならないが、正に北朝鮮の行った行為はそのような悲劇を作り出したのです。もし北朝鮮が国際社会より尊敬されたいと願うのであれば、人権そして人の命の重さを尊重し、ここにいるお母さんが再びその娘を抱きしめられるよう務めなければなりません。

わたしは虐政の支配から逃れ、自由の生活を手に入れるため逃避したある若い北朝鮮の一家とも話しました。この若い夫妻は脱出当時、子供の出産を予定しており中国へと通じる川を渡ったときお母さんは妊娠5ヶ月でした。彼らはその後、中国国内をさ迷いながら自分の子供が果たして本当に幸せな人生を歩むことが出来るのかを考えていたそうです。彼らは子供の将来を危惧していたのです。どのお母さんでもお父さんでも、子供の将来はとても気になります。

ご夫妻はさ迷い続けなければならなかったわけです。なぜなら自分の子供には暴力が溢れ、人権を尊ばない社会に育って欲しくなかったからです。そしてやがて神のご慈悲により、彼らは安息の地に辿りつき、子供を無事出産し、そして家族全員が平和にそして守られながらここ大統領執務室にいま座っているわけです。

わたしは北朝鮮を逃げた勇気ある男性と話しました。彼は北朝鮮の軍隊に所属していました。政権の暴力的な性癖を最前線で目撃し、それに最早耐えられなかったわけです。彼の良心がそれを許せなかったわけです。彼は自分の道徳心に従い脱出しました。この男性は今まで脱出を試みた何千人という国民、そしてまだ国内で生きる何千という人々の代弁者なのです。彼は雄弁に北朝鮮国民に自由が必要であることを、国民が丁重に扱われる必要性があることを話しました。

世界はいま、人権を尊重しない人間と真正面より対峙する勇気を必要としています。そして今回、そのような圧倒的な勇気を持ち合わせた皆様をここ執務室にお招きできたことを誇りに思います。皆様はお母さんであり、お母さんとお父さんとその幼い子供、元軍人、そして弟さんであります。わたしは改めて歓迎の言葉を述べたいと思います。訪ねて頂いたことを光栄に思います。わたしは米国が人権を尊重する国家であることを保証します。私たちは自由のために、北朝鮮の国民が自分の子供を自由で希望に満ちた社会で育てられるように、そしてお母さんが二度と拉致された娘のことを心配しなくていいように強い意志を持って働き
かけます。

ここにいらっしゃる皆様に神のご加護があるように、そして来て頂きありがとうございました。



※小泉首相宛、はがき・メールを!(〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 小泉純一郎殿、首相官邸のホームページ=http://www.kantei.go.jp/の右下の「ご意見募集」欄を利用)


■拙ブログ関連記事
横田早紀江さんの訴え(北朝鮮による拉致・人権問題を考える神奈川県民集会より)

横田早紀江さんがブッシュ大統領にあてた手紙
■関連リンク
救う会全国協議会
このHPには、署名のお願いや、カンパのお願い等もございますので、是非ご協力下さればと思います。
■署名用紙はこちらからダウンロードできます。
http://www.sukuukai.jp/img/syomei200604.pdf
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■追記
山谷えり子衆議院議員のHPより引用します。

横田めぐみさんの母、早紀江さんら拉致被害者の家族、救う会の皆さんと内閣府の拉致問題特命チームの委員として私もアメリカに入りました。

国防総省(ペンタゴン)でイングランド副長官、ローレンス国防副次官ら高官10人余りと面会しました。“私たちは引き続き協力していきたい”と胸に早期救出を願うブルーリボンをつけて、問題点をお話下さいました。
 
ホワイトハウスでは、国家安全保障会議のワイルダー中国部長、クラウチ大統領次席補佐官らと意見交換し、クラウチ補佐官らは「北朝鮮人権問題を解決するうえで、拉致問題など犯罪行為を忘れない。大統領は北朝鮮の人権問題に関心をもっている」と言われました。
 
たくさんの時間をおとりくださり“これほどの長い苦しみにどう耐えてきたのですか。支えは何ですか”と早紀江さんに質問し、早紀江さんとの間で、家族と人生、信仰と人生、祈り、愛、人々とのつながりについて、一人の人間として魂の輝きが感じられるような会話もありました。
 
「いろいろな事実を知ること共に“心で感じる”ことはとても大切で、今日はそのような日になりました」と、別れ際に高官がおっしゃった言葉は印象的でした。
 
4月27日は、米国下院国際関係委員会小委員会の公聴会で、早紀江さんが、めぐみさんを救出できない悲しみを述べ「世界各国の被害者を助け出して、自由の地で過ごさせてやりたい。拉致は許せない。全被害者をすぐ返しなさい。それができないなら経済制裁を発動します」とはっきり言ってほしい。それが私たち家族の願いです」と、被害国が韓国、タイなど12カ国に及ぶことにふれました。
 
予定時間は通訳含めて10分。前日、ホテルの部屋で原稿をチェックし、削りに削ったものです。当日の朝、「人間だから緊張します。でも神さまが助けて下さる」と私に笑いかけて議場に入られましたが、私は証言内容を知っていたにもかかわらず10分間涙が止まらず、神仏がそばにおいでになっておられるような神聖さを議場に感じました。
 
証言席の後ろにいためぐみさんの弟拓也さん、増元さん、飯塚さん、市川さんがそれぞれ被害者の写真を高く掲げて立ちあがった時は、議場が涙で揺れるようでした。米国国会議員も泣きながら聞いていました。
 
28日、早紀江さんはブッシュ大統領とお話なさり、大統領はアメリカ政府が問題解決に力をつくすことを力強く約束されました。多くの報道とご支援に感謝します。
 
ブッシュ大統領のリーダーシップと政府一体の取り組み、問題意識の強さは、日本で予想していた以上のものでした。政府高官との会談はどれも有意義で、その他にも、拉致の映画上映会、市民団体や商工会議所、連邦議会議事堂前芝生広場での野外集会、私も英語でスピーチしましたが、アメリカでの報道と人々の関心は心強いものでした。
 
早紀江さんは滞在中、何度も何度も“やっとここまできたのねぇ”“おかげさま、おかげさま”“感謝です、感謝です”を繰り返されておられました。
 
救う会家族会を作って約10年、雨の日も雪の日も、街頭で訴え、集会で訴えてきました。拉致議連副会長としての私は、無力さにうちひしがれる思いの日々でもありました。アメリカの議会で、早紀江さんのそばで証言を聞きながら、“解決しなければ”の力を、またいただく思いがしました。
 
議会証言、ブッシュ大統領会談は解決のためのジャイアントステップです。歌の好きなめぐみさんに、早く帰国していただき、日本の大好きな歌を早紀江さんら家族と大声で歌っていただきたいと思います。

ブッシュ大統領はすべての写真とメッセージに目を通されました

2006年5月1日 山谷えり子
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コメント
この記事へのコメント
>旅限無さん
コメントありがとうございます。

>米国が熱心に拉致問題に取り組む裏には、日本が勝手に「国交正常化」を急いだ事に対する拒否メッセージが有るように思えます。

私もそれは有ると思います。小泉首相が3度目の訪朝をするのではないかとの憶測もありましたから、それを牽制する意味合いもあったのではないでしょうか。
何にせよ、功名心からの国交正常化は止めて頂きたいですね。
2006/05/07(日) 17:46 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
TBありがとうございました
米国が熱心に拉致問題に取り組む裏には、日本が勝手に「国交正常化」を急いだ事に対する拒否メッセージが有るように思えます。日本国民の誰がそんな交渉を急いで欲しいと念願していたのかをもう一度検証する必要が有りそうですね。日中国交正常化に継ぐ歴史的遺業を達成したいなどという功名心だけが動機ならば、田中政権はニクソン政権の後追いで交渉に入った事を忘れていたのでしょうなあ。
2006/05/06(土) 13:54 | URL | 旅限無 #-[ 編集]
>ゆうさん
ゆうさんも出来る範囲で頑張って下さい。ちなみにゆうさんのお母さんも、近所をまわって署名集めをされているようです。
2006/05/06(土) 11:10 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
ご苦労様でした
今回の訪米は連日新聞を読みながら祈るような気持ちでいました。一国の主が為し得ないこと(ではないんだけれど)を、一人の拉致被害者の母親が為し得たことは、とても素晴らしいことだと、横田さんを改めて尊敬すると同時に、主である小泉総理に対し、「不甲斐ない。身の程を知れ!」と怒りがこみ上げてきました!読売新聞衛星版に今回の横田さんの訪米について「凜」という言葉を用いて高く評価していましたが、今の国会議員の中にこの言葉が当てはまる方が何人おられるか、その前に「凜」という言葉を正しく理解できる方が何人おられるか...少なくとも小泉一家には「???」でしょうね。イチローの時は喜びに胸が高鳴りましたが、今回はブッシュ大統領の心あるコメントに胸が高鳴りました。今まで一度もプラスイメージを持ったことのない大統領でしたが、今回ばかりは心から感謝の念をおくります。そしてこれからも一緒に拉致被害者の全員救出に向けて、心を一つにして頑張る決意を新たにしました。

2006/05/05(金) 19:36 | URL | ゆう #-[ 編集]
>milestaさん
本当にそうですね。ですから、教育基本法にぜひとも「宗教的情操の涵養」というのも入れて欲しいのです。

小泉首相は、拉致被害者の家族に会うこともなく、「(北朝鮮と)粘り強く対話をする」ということを繰り返すのみですから、この問題に対する本気度はその程度なのかなと思います。

拉致問題は、例えば横田めぐみさんが北朝鮮の工作員に捕まった時、国内の施設に立てこもっていた場合どうするかを考えてみると、「対話」のみで解決しようなどとはしないはずです。場合によっては立てこもっている建物に力づくで突入するとい選択肢だってあるでしょう。マスコミも大きく取り上げるしょうし、工作員の要求に、何の見返りも条件も付けずに答えることもしないでしょう。

それを思えば、経済制裁すら出来ないというのは情けない限りですし、ましてや、人道的援助だと言って何の条件もつけず米を送って援助するなどありえない話です。(しかも、北朝鮮に送った援助米は、北朝鮮国民には届きませんでしたんしね)

拉致問題は、日本がまともな国になるための課題だと思います。この課題が解けたとき、日本は、横田早紀江さんの言われる、凛とした国になるように思います。
2006/05/05(金) 15:22 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
今回の記事で印象に残ったのは、こうしたことを「心で感じ」、悪に対して「本気で怒る」人たちには、宗教心のようなものがあるのだということです。
ブッシュ大統領は熱心なプロテスタントで、それが非難の的になることもあるようですが、物事の善悪を意識し人を思いやるという姿勢は、宗教心と深く繋がっているような気がします。どんな宗教かに関係なく、宗教心を持つ人は、神の怒るようなことはやってはいけないという認識をきちんと持っているのだと思います。また「心」がきちんと機能していると感じます。

それに引き替え小泉首相は、どのくらい本気で怒っているのか全く見えませんね。
2006/05/04(木) 11:00 | URL | milesta #4On3Ze.o[ 編集]
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