『散る桜、残る桜も散る桜』 父祖の思いを受け継ぎ、次の世代へと伝えたい
今回は本日(4月29日)の産経新聞より、横田早紀江さんたちが米国大統領と面会したことに関する記事を引用します。

■米大統領、横田さんと面会 「拉致解決、働き掛け強めたい」

【ワシントン=中村将】訪米中の拉致被害者、横田めぐみさん=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(70)と弟、拓也さん(37)が二十八日午前十一時(日本時間二十九日午前零時)から、ブッシュ大統領と面会した。面会で大統領は、「国の指導者が拉致を奨励するのは心がない」と北朝鮮の金正日総書記を批判。そのうえで、「(拉致問題解決への)働き掛けを強めたい」と述べた。

面会は三十分間で、加藤良三日本大使が仲介役として同席した。早紀江さんらは北朝鮮側が提供してきた、拉致された直後とみられるめぐみさんの写真や他の拉致被害者の写真、早紀江さんら家族が英文でメッセージをかいた手紙、拉致被害者救出の象徴である「ブルーリボンバッジ」などを大統領に手渡し拉致問題解決への協力を訴えた。

ブッシュ大統領は神妙な表情で早紀江さんの訴えを聞き、早紀江さんもブッシュ大統領の話をひざの上で手を組んで真剣に耳を傾けた。拓也さんは大統領の方に身を傾けて、一言も聞き漏らさないような表情だった。

面会で大統領は、「最も心を動かされた面会の一つだ。お母さん(早紀江さん)がほしいのは再会だけだ。信じがたいのは、国家として拉致を許したことだ。指導者が拉致を奨励することは心がない」と指摘。

さらに、被害者家族たちが拉致問題解決に向けさまざまな運動を展開していることに、「人権を尊重しない人に発言するのは勇気のいることだ。お母さんたちの行動を誇りに思う。人権を尊重することを私たちは守る」と語った。

また、マクレラン米大統領報道官は、早紀江さんらと大統領の面会について「大統領は北朝鮮の人権状況に関心を持っている」と述べた。

面会に先立って、早紀江さんはホテルのロビーで、「今年中にはたくさんの拉致被害者、苦しんでいる人が自由になれるようお力添えいただきたいと訴えたい」と語った。拓也さんも「他の被害者の気持ちも含めて、心を通してブッシュ大統領にお伝えしたい」と話した。

一方、公聴会を主催した国際人権小委員会のスミス委員長(共和党)は、拉致問題を七月にロシアのサンクトペテルブルクで開かれる主要国首脳会議(サミット)の主要議題として提起するよう、ブッシュ大統領に働きかけていく意向を表明した。
■米大統領への手紙全文

【ワシントン=共同】横田早紀江さんがブッシュ米大統領にあてた英文の手紙の全文は、次の通り。

 親愛なる大統領閣下

娘のめぐみは一九七七年、北朝鮮に拉致されたとき、十三歳で、中学校から歩いて帰る途中だった。その後、二十年間は、彼女に何が起きたのか分からず、苦悩の時を過ごした。

後に亡命した北朝鮮工作員からめぐみが拉致されたことを聞いた。工作員は「彼女は、工作船の船底にある小さな暗い部屋に閉じ込められ、(日本から北朝鮮へ)暗い海を渡る間、『お母さん助けて』と叫びながら、部屋の壁をつめでかきむしっていた」と証言した。

同封したのは、拉致された後、北朝鮮で撮られためぐみの写真。めぐみは、音楽が好きで、元気な女の子だった。でも、この写真では、とても寂しそうで、私は、思わず「めぐみ、あなたはこんなところにいたの。とても怖かったでしょうね。まだ助けてあげられなくてごめんね」と言い、写真をなでた。

今でも、めぐみとほかの拉致被害者は、北朝鮮で生きているに違いない。子供の失われた年月は、取り返しがつかないが、世界中の国から拉致された被害者を救い、残りの人生を自由の国で過ごさせてあげることはできる。政府から非道な人権侵害を受ける北朝鮮の国民のことも忘れてはならない。

大統領、私たちがあなたと米国民の助けをどんなにありがたいと感じているか知っていただきたい。 横田早紀江



■訪米の早紀江さん支えた横田拓也さん 「母に早く楽させたい」

一番つらいのは姉本人、1秒でも早く返してあげたい

【ワシントン=中村将】米下院の公聴会での証言に続き、米大統領と面会した横田めぐみさん=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(70)を陰で支えていたのは、めぐみさんの弟、拓也さん(37)だった。滞在先のホテルで母と同じ部屋に泊まり、体調管理に努めた。訪米のヤマ場となった公聴会では、母の後ろの席に座り、寂しげに写るめぐみさんの写真を掲げた。姉に対する拓也さんの思いもまた強い。

訪米して、早紀江さんの疲労の色は濃い。「夜眠っていて、寝返りをうつだけでも体が痛いといっています」。拓也さんはそういって早紀江さんを気遣う。

「本来ならば、家族会代表である父(滋さん)が来るはずでしたが、昨年暮れに体調を崩し、一時は重篤な状態になりました。今回は大事をとって見送ったため、母が来ました。母も七十を超え、何かあったら大変なので、同じ部屋で滞在しています」。拓也さんは在ワシントン日本商工会が主催する昼食会の席でこうあいさつした。

米政府高官らとの面会が終わって、部屋に戻った早紀江さんがぐったりしたときは、そっと肩をもんであげた。

めぐみさんについて必死で訴える母。公聴会で早紀江さんは、亡命工作員から聞いためぐみさんが工作船で連れ去られる場面を涙声で説明した。拓也さんは「『助けて、おかあさん助けて』というフレーズの所で母はいつも、その場面を頭に浮かべて泣きそうになってしまいます。その度に母の頭にはつらさがよぎるんです」と話す。

米下院公聴会で初の証言。「ありがたい機会だった。一方で、またつらい思いをさせる機会でもあった」と拓也さん。早紀江さんには「早く楽をさせてあげたい」という。

五月に予定される訪韓。滋さんと同行する早紀江さんは、米国から帰国して間もない時期に再び飛行機に乗ることになる。「母を思うと行ってほしくない。でも、姉のことを思うと行ってほしい。複雑です」

めぐみさんが生まれてくる前、「拓也」という名前が用意されていた。両親は男の子が生まれてくると思っていたからだ。その名前はめぐみさんの双子の弟の一人につけられた。それが拓也さん。もう一人の弟、哲也さん(37)は今回、日本で滋さんの体調に気を配っている。

めぐみさんは小さいころから双子の弟をかわいがり、弟たちはめぐみさんを慕った。拓也さんはいう。「こんなに長い間、家族はつらい思いをしている。でも、一番つらいのは姉本人なのです。一秒でも早く返してあげたい」

米政府高官や議員にはこうした思いが伝わった。その思いを日本でも伝えたいという。「文明社会の常識を超えた北朝鮮の非礼な、無礼な対応が続いています。日本国民全員が自分に課せられた問題として、拉致問題を考えてほしい」。拓也さんはそう語る。


■産経抄

平成18(2006)年4月29日[土]

日本がこれほど鮮やかな“外交力”を示したことがあっただろうか。しゃんと背筋を伸ばし、言うべき主張に過不足がなく、相手の心をぐっとつかんで離さない。米国議会で毅然(きぜん)と語る日本人女性に、多くの米国人が共感を覚えたに違いない。

▼二十九年前、十三歳の長女を北朝鮮に拉致された母、横田早紀江さん(70)のことだ。過去の取材でも、これほど説得力ある証言者を小欄は知らない。彼女のように気品の中に迫力をもつ外交官がいたら、戦後日本の地位も違っていたのではないかと思う。

▼北朝鮮の将軍様はいまになって、「とんでもない女性を敵に回してしまった」と後悔しているだろう。悲しいことにその母の強さをつくったのは、ほかならぬ金正日総書記本人ではないか。平凡で幸せな家庭から愛(まな)娘を奪われ、北で助けを待つ彼女を思う母を強くした。

▼「四半世紀を超え、どの親も老齢のため、残された時間は多くありません」。早紀江さんの証言は感性に訴えるだけではない。「全世界の自由を愛する国民の総意で、『怒っている』と北朝鮮に態度を示していただきたい」。ダメな為政者たちに「時代のけじめ」を迫っていた。

▼スミス議員は「サミットはその絶好の機会だ」とブッシュ政権の尻をたたいた。新潟市内の拉致の現場を視察したシーファー米大使が、大統領をも動かした。早紀江さんらと大統領との面会ほど力づけられるものはない。

▼北が拉致を解決せず、ミサイル開発をやめないなら日朝首脳が合意した「平壌宣言」を見直せばよい。警察は北を支援する団体のどんな法律違反も見逃すな。「すべての被害者を助け出し、これからの人生を自由の地で過ごさせてやりたい」。早紀江さんのことばが胸を刺す。


このことに対し、小泉首相はこのように述べています。

■小泉首相「大統領との面会は非常に力強い」

<4/29 11:45>

29日からエチオピアなど3か国を歴訪する小泉首相は、アメリカ・ブッシュ大統領と横田早紀江さんが面会したことについて「非常に力強いことだ」と述べた。

「アメリカ政府もアメリカ国民も拉致問題に大きな関心を持つという意味において、非常に力強いこと」「日本としても粘り強く働きかけていかなきゃならない」-小泉首相は29日朝、このように述べ、拉致問題について世界の世論を喚起する必要性を強調した。

その上で小泉首相は、日本としても引き続き北朝鮮に誠意ある対応を求めていく考えを示した。


小泉首相は、相変わらず圧力はかけず対話のみを行うようです。北朝鮮のようなテロ国家に対し、対話だけで問題が解決すると本気で思っておられるのでしょうか。

横田早紀江さんが米大統領にあてた手紙は、本来なら日本国の首相に出すべきものですが、小泉首相が恃(たの)むに足らないので米国まで行かれたのではないでしょうか。それも分からないほど、小泉首相は愚鈍な方なのでしょうか。

国家の一番大事な使命は、国民の生命と財産を守るこです。小泉首相には、横田さんたちの訴えに耳を傾け、問題解決に向け真摯に取り組んで頂きたいです。


■関連リンク
救う会全国協議会
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コメント
この記事へのコメント
武力行使が出来ない憲法では腰の引けた対応しか出来ない。韓国や朝鮮半島になめられるのは当然。共産党なんか軍隊は持つな、いざとなれば国民が一丸となって戦えばよいなんて朝まで生テレビで言って女性の出演者から竹やりでですかーで全員失笑!その程度です。社会党も共産党も北朝鮮を熱烈に支持してたものね~政治家で国家意識があるのはごく少数。村会議員のレベルかな。

2006/04/30(日) 20:46 | URL | さくら #-[ 編集]
>百式さん
本当にもどかしいですよね。横田さんが言われる「凛とした日本」に、世界に誇れる日本にしたいですね。

>猫研究員さん
コメントありがとうございます。
小泉首相のコメントは、私もあんまりだと思いました。猫研究員さんの言われるように被害者に丸投げしてはいけませんよね。
良くも悪くもブッシュ大統領と歩調を合わせてきた小泉首相ですから、拉致問題でも歩調を合わせ、解決へ向け尽力して頂きたいです。
2006/04/30(日) 10:51 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
横田さんには感動しました
常に、自分のことだけではなく、同じ被害に遭った世界中の人々のことを念頭に置いた発言で、本当に頭が下がる思いです。産経抄の「鮮やかな“外交力”」という評は正鵠を射ています。

それにしても、

>小泉首相「大統領との面会は非常に力強い」

これは、一国の総理のコメントとしては、あんまりなコメントですね。被害者の家族がやむにやまれず他国の大統領を頼らざるを得なくなった状況は、日本の政治が機能していない証拠だというのに…。世界の世論を喚起するのは政治家の仕事であって、それを被害者に丸投げしちゃいけません。
2006/04/29(土) 16:54 | URL | 猫研究員。 #RAa2TALo[ 編集]
もどかしいです
 米の力を借りらねば解決できないとは・・
 世界に誇れる日本を復活しましょうね。
2006/04/29(土) 16:13 | URL | 百式 #-[ 編集]
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【ワシントン=石間俊充】拉致被害者の横田めぐみさんの母親、早紀江さん(70)と、めぐみさんの弟、拓也さん(37)は28日(日本時間29日)、ブッシュ大統領との面会後に会見し、大統領から「信念と勇気を持って心を一つにして頑張ろう」と励まされたことを明らかにした。(
2006/04/30(日) 21:48:40 | 日々是桜
      各紙既報であるが、北朝鮮に依る拉致被害者家族の横田早紀江さんとブッシュ大統領の面会について30日付の産経報道、毎日報道、朝日報道を読み比べると、産経報道が最も前向きな評価論調であり、毎日報道が慎重かつ比較的淡白な論調である。各紙注目部分を以下
2006/04/30(日) 15:29:48 | 時評親爺
 わが国は、自国の領土から同胞が連れ去られることを許し、連れ去られた同胞を家族のもとに取り返すことのできないような国になっている。この国を根本から立て直そう、と国民が立ちあがらなければ、奪われた同胞は戻ってこない。そして、この国を根本から立て直さなければ
2006/04/30(日) 09:25:34 | ほそかわ・かずひこの BLOG
此の期に及んでアフリカに援助バラ撒き外交(常任理事国になる方法としては低脳が考えた最悪の方法)に朝貢する小泉。 お前の不作為は犯罪だと全世界に証明されたのだ。
2006/04/30(日) 01:52:03 | 星空の下で
横田めぐみさんの御母上。早紀江さんが、米国で涙の訴え 
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