fc2ブログ
『散る桜、残る桜も散る桜』 父祖の思いを受け継ぎ、次の世代へと伝えたい
9月20日放送のNHKクローズアップ現代「教科書採択」について、拙ブログでも取り上げたのですが、高森明勅氏(拓殖大学客員教授)がテレビ番組『報道ワイド日本』(日本文化チャンネル桜)において、批評をされていたので、それを掲載します。(※番組の詳しい内容については、「ニッポンのこれから」様でテキスト起こしをされ、詳しく紹介されているのでそちらを参照して下さい)

では高森氏の批評を掲載します。

昨日のNHKNの『クローズアップ現代』観ました。教科書採択問題を取り上げているわけです。杉並区を、一つのケーススタディというかサンプルとして取り上げて、いわゆる賛成派、反対派については深く取材をしないで、まあそれでも反対派の姿がチラチラ、チラチラと出てるわけですが。
専ら教育委員会内部のやり取り。その教育委員会が教科書採択をするという現在のシステムをどう評価するのか。そしてその際に現場の教師の声にどれだけ耳を傾けるかという辺りに論点を意図的に絞り込んで放送していましたけれど。
四年前に杉並区で採択されなかったのが、今回採択をされた。その背景には一人だけ教育委員のメンバーが代わっていると、いうところをつついていましけれど、教科書自体も変わっているんですね。
そういった辺りを全く欠落させた報道には、やはり首をかしげざるをえなかったということです。



もう一つ、杉並区で扶桑社の「新しい歴史教科書」が採択されたことについて、オピニオン誌『日本の息吹』に杉並区議会議員の松浦芳子さんのインタビュー記事が掲載されていましたので、一部を引用します。
■(インタビュアー)快挙を成し遂げた感想は?

松浦 「杉並から日本を変える」と言い続けてきたので、その第一歩が実現して本当に嬉しいです。私が議員を志したのは、歴史の教科書を変えたいと思ったからです。母親の立場から、七社の教科書を読んで、これでは子供たちは絶対に自分に自信が持てなくなると思いました。当時、議員さんにお話しても、「教科書が変わっても、教育は変わらない」と取り合ってもらえませんでした。
このままではいけないと思って区議会選挙に出馬したのが平成十一年でした。それまで選挙など全く考えていませんでしたので、一週間の選挙活動で落選してしまいましたが、その後も教科書の問題を訴え続けてきました。今回扶桑社の「歴史教科書」が採択されたのは、長い時間をかけて皆様に判って頂いた結果です。

■(インタビュアー)扶桑社の歴史教科書への反対活動も激しかったと聞きます。

松浦 教科書を決めるのは、区長が推薦し議会が承認した五人の教育委員です。その先生方が全ての教科書をきちんと読んで決定したことには文句を言うまいと心に決めていましたし、議会でも、静謐(せいひつ)な環境の中で教育委員の判断を見守って欲しいと発言して来ました。私たちは、教科書展示会のアンケートをしっかり書き、教育長、教育委員に激励の葉書を送る活動を静かに続けてきました。
しかし、反対派は、杉並区内の井の頭線、JR、地下鉄など全ての駅頭で、毎日ビラを撒き、署名を集めていました。「戦争に賛成ですか、反対ですか。扶桑社の教科書戦争賛美の教科書ですよ」と署名を呼びかけていたんです。このような中で教育委員の気持ちも揺れ動いたことと思います。また区民も反対派の意見を信じてしまうのではと、いても立ってもいられませんでした。
採択結果が出るはずであった八月四日、反対派は教育委員会室前に座り込み、杉並区庁舎を取り囲み、教育委員に脅威を与えるような行動に出て、継続審議になってしまいました。
これではいけないと思い、再審議の日まで一週間、毎日街頭に立って訴えました。毎日撒かれる反対ビラに嫌気をさしていた区民は始めは、私たちのビラを受け取ってくれませんでしたが、マイクで、「扶桑社を支持している人もいることを皆さんに判って頂きたくて、普通のお父さん、お母さんが立ち上がりました。是非読んで下さい」と言いますと、一度嫌な顔をして通り過ぎた人が戻ってきてビラを受け取り、ずっと聞きいって、拍手をしてくれました。お腹の大きいお母さんも立ち止まって「子供たちのために頑張って下さい。やっと、まともな方が駅で声を出して下さった」と言ってくれ、たくさんの激励の声を心強く感じました。
八月十二日、採択当日の早朝。区役所の周りに「扶桑社教科書支持」の青い幟が立ち並びました。遅れて区役所に到着した反対派はびっくりしたと思います。
傍聴席二十席に対して、支持派四百人、反対派四百人、見学に来た人が二百五十人、その他合計で千五百人が区役所に詰めかけました。インターネットで呼びかけあった支持派の若者もたくさんいました。
通常の傍聴席ではとても足りずに新たに設けられた膨張室で多くの人々がスピーカーから流れる審議に耳を澄ませました。
採択決定の瞬間、歓声が沸き起こりました。祝福のメールも全国からたくさん頂きました。

■(インタビュアー)今後の抱負を

松浦 悪い部分のみ強調する教科書では子供たちの心が育ちません。子供に元気がなければ、次代の日本は終わりです。
自国、地域、自分を愛して誇りを持てる子供を育てるのが大人の役割であり責任です。国際化時代だからこそ、私は自分の国を誇りを持って語れる子供たちを育てたいと思っています。
私はこれからも杉並から日本を変えていきたいと思っています。

現在は扶桑社が参入し、八社になっています。
(引用終わり)


静謐な環境で教育委員に判断して貰いたいという賛成派。連日ビラ配りなどをし、「扶桑社の歴史教科書は戦争賛美している」と嘘を言って書名を集め、さらには8月4日には「人間の鎖」と称して杉並区庁舎を取り囲み脅威を与える反対派。

どちらの姿勢に良識があるか、言うまでもないだろうと思います。

こういう状況の中で、区長、教育委員が不当な圧力に屈することなく採択をされたというのは、大変素晴らしいものでした。
次回の採択では、この杉並区、そして栃木県大田原市のように、勇気を持って、本当に子供たちのためになる教科書を選んでくれる自治体が増えることを祈ります。
関連記事
スポンサーサイト



コメント
この記事へのコメント
>ahosidaiさん

コメントありがとう。
松浦さんのような議員はまだごく僅かです。私は扶桑社の教科書の説明に、何人かの我が町の議員さんの所へ行きましたが、反応はさっぱりでした。そもそもつくる会のことも歴史教科書問題も知らない方ばかりでした。教育委員の方にもお話をさせて貰いに伺いましたが、こちらも全然手ごたえ無しでした。
なるほど我が町が全然発展しないのも分かる気がしました。今回の採択は終わりましたが、また次回に向けて頑張らなければと思っています。

2005/09/25(日) 17:50 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
Re:杉並区の教科書採択について
やはり、扶桑社反対派は杉並区民の市民権を得ていないようですね。
今の子供たちの2割が自分に自信を持てなくなっているそうです。
この現状が、1980年代後半から最近まで行われてきた日教組主導の教育の成果でしょう。
私は1980年代後半に小学校を終えた人間でしたのでまだ影響は小さいのですが、それでも長い間日本を肯定的に見ることはできませんでしたから。
地方でも中央でも松浦さんのような議員が増えてほしいですね。
2005/09/25(日) 13:01 | URL | ahosidai #-[ 編集]
>へげもんさん

コメント&TBありがとう!
2005/09/23(金) 23:51 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
トラックバックしました。
テーマがちょっと違いますが、まあ、扶桑社教科書反対派の広告塔が朝日新聞ということで、TBさせていただきました。
2005/09/23(金) 18:36 | URL | へげもん #v0W2OX1k[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://hepoko.blog23.fc2.com/tb.php/11-80f56561
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
インドネシア海軍が中国漁船に発砲!【ジャカルタ=黒瀬悦成】インドネシア東部のアラフラ海で19日、インドネシア海軍の警備艇が違法操業中の中国漁船に発砲し、中国人漁船員1人が死亡、2人が負傷した。(2005年9月22日19時36分 読売新聞) 韓国ばかりでなく、...
2005/09/23(金) 18:33:28 | Hege's Gate