『散る桜、残る桜も散る桜』 父祖の思いを受け継ぎ、次の世代へと伝えたい
皇室典範改正問題について、井尻千男氏(拓殖大学 日本文化研究所所長)が、これはレジティマシー(正統性)の危機だとして、日本文化チャンネル桜(スカパー!)の番組内で、以下のようなことを言われました。大変素晴らしいご意見だったので紹介します。

今の法治国家ですと、法律を改正すればレジティマシー(正統性)は確保できると思われていますが、その場合の正統性はあくまでも『正当性』、つまり法的な正当性というのは確保出来ます。
しかし、このレジティマシーというものは一編の法律で継承できるものではないんです。長い長い歴史の中で作られるものがレジティマシーなんです。ですから、今の皇室問題は皇室典範を改正すればそれでことが済むと思うのは、この正統性、レジティマシーではない。いわば法的正当性にすぎない。

そうすると、皇統で言いますと2665年の長い長い歴史の中で、男系男子の天皇が繋がってきたという、この歴史ですよね、こういうものこそが最高峰の正統性なんです。これは法律で変えるということは、むしろ正統性を破壊してしまうということなんです。この歴史の中には変えていいものと守らなきゃいけないものがるという、この区別、これが実は保守主義の根本問題なんです。

私は今の自民党の政治家を見てますと、レジティマシーというものの意識、これがない。何でも変えれば良いことになっている。皇室典範の改正をもって皇室の構造改革だと小泉首相が記者団に語った言葉を聞いて私はゾッとしたんです。変えてはいけないものは必ず守るんだと、そのことが分かるのが保守なんです。

今、日本がこの皇室典範改正問題で問われていることは、真の保守主義と紛い物の保守主義との差はどこだということです。

有識者会議の答申が出されましたが、男女同権とか主権在民とか、全て戦後憲法の考えの延長線上で皇室典範を改正しようとしているんです。ご存知のように戦後憲法は6年8ヶ月に及んだ占領政策のごく初期の、最も検閲の厳しかった時に、GHQがわずか1週間ほどで作った憲法草案を元に作られたものです。(形式的には日本の議会で成立しています)

「天皇家の家憲」というべき皇室典範を、戦後憲法を基準に改正するのは、間違いなく国体(国柄)の変更になるんです。

(皇室典範改悪を目指す人々は)この世の中は、立法府である国会で多数決で法律を定めれば全て解決すると思っている。これは生者の驕りだと私は言ってるんです。今、生きている人の多数決だけで全て正統なことが出来ると思っているが、これは法的正当性が確保されるに過ぎないんです。

歴史的正統性と言うのは、既にこの世にいない死者たちとの会話なんです。2600年の日本の歴史の中で、日本で生まれ、死んでいった全ての人の多数決をとってくれと私は言いたい。そうすれば、今現在日本に1億2千万の人口がいようと、この日本で天皇を戴いて生きてきた先人たちの意見が必ず勝つんです。それがレジティマシー、正統性なんです。

そういった意味で、私が申し上げたいのは、このレジティマシーとは何だということを、政治家は真剣に考えて頂きたい。その上で国民に問いかけて欲しのです。
皆様もこのレジティマシーというものは、何を持って担保されるのかということをよくお考えの上で、この皇室典範改正問題を考えて頂きたいと思っています。(終わり)

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コメント
この記事へのコメント
天皇の歴史はインチキの歴史
天皇家が2666年続いたとのヨタ話は誰も信用していないですし、古事記、日本書紀は、当時の有力な豪族が権威付けを行うために編纂させたものに過ぎません。

また、男系のよって続いている血統というのも全くの嘘で、途中で当初の血統は断絶しています。

近代においては、明治天皇すり替え説がありますし、現代でも秋篠宮殿下が天皇の実子ではないという話もあります。

もうそろそろ、意味のない天皇制は廃止して共和制への移行を考えるべき時に来たのではないでしょうか?
2010/06/07(月) 13:40 | URL | 左翼 #-[ 編集]
5200年後になったら廃止できるわけですね。
2009/09/07(月) 21:19 | URL | 紺邑 #-[ 編集]
ありがとうございます
milestaさん、どうもありがとうございます。子供達にちゃんと説明して差し上げるmilestaさんも立派です。私がもし将来結婚して子供ができたら、やはりちゃんと天皇陛下のこと、皇室のこと、日本国のことを教えて、伝えてあげたいと思います。
たしか、どこかの国の人が「天皇制はとても良くできたシステムだ」と言っていたのを覚えていますが、まったくその通りだと思います。私は基本的に「天皇制」という言葉は好きではありませんが、国家の運営に安定を保証する存在としての天皇、国家国民に女王蜂のように安定をもたらす安全装置としての天皇、これはマッカーサー元帥が言った言葉かと思いますが、どれもよく表現しています。
内閣はコロコロ変わっても天皇は変わらない、そういう安心感が無意識のうちに日本人の心やDNAに備わっているのかもしれません。
2006/01/17(火) 14:56 | URL | かついち #xtsQx3EI[ 編集]
本当にかついちさんのコメントは素晴らしいですよね。

以前子供が何気なく
「小泉さんがいるのに、どうして天皇陛下も必要なの?」
と質問してきたのですが、
「これから国をどうしていこうかという時、意見が分かれてどうしても決まらない一大事になっても、『日本のことを一番よくわかっていらっしゃるこのお方のお考えを尊重しましょう』というものが一つ決まっていると、国が迷子になりにくいからよ。何事もなくても普段から安心だしね。」
と答えたのですが、う~ん、もっと解りやすい言い方ないかなぁと思っていました。

>「潤滑油」
>天皇家は国の「座標軸」「天秤の要」

というのは良いですね。もう少し大きくなったら、この言葉を使って説明してみます。・・・しかし子供にわかりやすく説明するというのは何と難しいことでしょう。
2006/01/17(火) 12:57 | URL | milesta #4On3Ze.o[ 編集]
Mergeさんへ
私のコメントに共感してくださりありがとうございます。恐縮です。私も実はブログを持っていますが、ほとんど更新かけていません。教育問題や家庭教育など他の分野にも関心を持っていろいろな観点で自己分析しながら思ったことをつらつら書いているのですが・・・。

皇室の有り様を現憲法や戦後体制の中から変えようとする動きはまったくといっていいほどナンセンスです。根本的なところで間違っているのですから。そういう歴史的経緯をあまりにも知らなすぎる政治家や専門家が分かったようなことを言っていることに腹が立つと同時に、もう少し勉強されたほうがいいのでは?と思いたくなりますね。
2006/01/17(火) 11:05 | URL | かついち #xtsQx3EI[ 編集]
かついちさんのコメントにある、

>当時それでよくても若い世代がそれは違うという。これは当然の流れであると思います。変えなくてはいけないもの、変えてはいけないもの、その見極めは、現在に生きる我々若い世代のつとめであり責任ではないかと強く思います。

大変共感します。上の世代には現憲法を重視するあまり、それを伝統よりも上に位置づける方々が、たくさんいらっしゃいますね。そのような方と少しでもこの国の行く末を議論すると、話し合いが平行線をたどるしかないような結果になってしまい、非常にストレスを感じます。

憲法が大切なのは事実ですが、そもそも、milestaさんのコメントにある現憲法成立の経緯を考えてみると、現憲法は日本の国体に反するのですから、根本的にこの憲法に則って議論をするというのは全くもって不毛で終わってしまうと思います。

現憲法を重視することが伝統の破壊につながっていることに気付いてほしいです。でもあの頑固さはいったいどこからくるのでしょう? まちがいなく日本ではないと思いますが・・・

この国の正統性をまず念頭に置いて、変えるものは変えていかないと、ますますこの国の軋みはどんどんと増していくように思います。

もうひとつ、

かついちさんの「揺り戻し」が我が国の歴史にある、という見識にも、全く同感です。こういうことをコメントすると妙な誤解を受けるのですが、歴史をたどってみると、確かにある種この国独特の法則があるように思われます。

現在の情況にはハラハラさせられますが、そういう意味において、個人的には大きな希望を昨今の混迷の中に、そしてこの国の未来に見出せるように思います。

それにしてもかついちさんのコメントはいつも素晴らしいですね。ブログは書かれていないのでしょうか?
2006/01/17(火) 09:23 | URL | Merge #-[ 編集]
つづき
現在社会を見てみると、やはり戦後60年の間に、国民の意識もずいぶん変わってきて、今では憲法改正議論がさかんに行われるようになりました。終戦後すぐアメリカ主導のもとで現憲法が制定され、日本の伝統文化を否定され、すべてがアメリカ式に変わっていく。当時はそれで乗り切れたかもしれませんが、60年経った今、その時見えなかったほころびが教育や社会、日本の制度のあちこちで見え始めています。世代が変われば、世論も変わる。当時それでよくても若い世代がそれは違うという。これは当然の流れであると思います。変えなくてはいけないもの、変えてはいけないもの、その見極めは、現在に生きる我々若い世代のつとめであり責任ではないかと強く思います。
確かに歴史は、先人達の知恵と努力によって紡ぎ出されたたまものです。日本においては、天皇という存在をいただくことによって2600年以上もの悠久の歴史を持つことができました。その歴史を、今生きている者達の都合でいとも簡単に変えてもいいものか、もう一度全国民が考えるべきではないでしょうか。
2006/01/17(火) 08:26 | URL | かついち #xtsQx3EI[ 編集]
政権の下降線をたどるとき
思うに私は、日本の歴代の政権が下降線をたどるとき、必ず朝廷(皇室)を中心とする反対の勢力が台頭する「揺り戻し」が、この国独自の歴史のような気がしています。過去にいくつもの政権が誕生し、消滅していきましたが、常に朝廷(皇室)がその歴史の衰微の鍵を握っていました。天皇家を「利用」するというと失礼ですが、次の政権への引き渡しが速やかに行われるのは、やはり天皇家が「潤滑油」のような役割をしているからなのかもしれません。もし天皇がこの国に存在しなかったら、速やかな政権移動もなく、長い戦乱に明け暮れていたのかもしれません。そういう意味で天皇家は国の「座標軸」「天秤の要」ではないでしょうか。
2006/01/17(火) 08:19 | URL | かついち #xtsQx3EI[ 編集]
>平等など、たかだか200年くらいしか歴史のない底の浅い論理。

本当にその通りですよね。『何もかも平等でないといけない』という考えを進めると、ソ連や中共のようになってしまいますよね。
現憲法に書かれている平等という考えや、男女平等な世を目指すという「男女共同参画」などは、およそ自由民主主義国の日本とは相容れないものだと思います。
2006/01/17(火) 02:08 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
全くその通りです。

平等など、たかだか200年くらいしか
歴史のない底の浅い論理。

しかも、歴史上これを押し進めていたのが、
ソ連と中共だという皮肉。

そして、平等の本家フランス革命こそ、
世界で最初の虐殺(ジェノサイド)を
美名の元に行ったという真実。

皇統の継承に勝る高尚な概念などでは
はなからありません。

以上、憲法改正をしたら、「平等」は
削除してもいいと考えるろろでした。
2006/01/16(月) 23:53 | URL | ろろ #-[ 編集]
>milestaさん
私も同じ箇所でぐっときました!
『白州次郎 占領を背負った男』は、私も購入はしたのですが、まだ読んでいません。近いうちに読みます。
憲法に関しては、これがGHQから強要されてものであるのは明らかなので、速やかに改正すべきだと思います。
この戦後憲法の成立過程については、拙ブログでもいつか取り上げようと思います。
2006/01/16(月) 01:14 | URL | spiral(管理人) #-[ 編集]
『白州次郎 占領を背負った男』
>2600年の日本の歴史の中で、日本で生まれ、死んでいった全ての人の多数決をとってくれと私は言いたい。

この箇所にぐっときました。その通りですよね。

皇室の在り方を論じる時に現行憲法を持ち出す人には、『白州次郎 占領を背負った男』を是非読んでみて欲しい。GHQでさえ当初は想像していなかったやっつけ仕事だったということがわかります。
そして、憲法案が完成して報告を受けられた天皇陛下が
「皇室典範に関する天皇の留保権を再考できないか」
「堂上家族※は残せないか」
という二点を要望されたということも書いてあります。が、時間がない(アメリカの都合)ため、そのままになったとのことです。

spiralさんの記事の中に
>(形式的には日本の議会で成立しています)
とありますが、本当に形式だけのもので、議会場ではGHQから強要された憲法を受け入れざるを得ない無念さから多くの議員が嗚咽を漏らした、というのが実情だったようです。

そのような憲法に基づくより、長い歴史から学ぶべきではないかと私も思うのです。

※堂上華族とは、五摂家(近衛、鷹司、九条、二条、一条)、九清華家のことで、藤原氏の流れを汲む名家です。
「日本文化チャンネル桜掲示板」より
http://nf.ch-sakura.jp/modules/newbb/viewtopic.php?viewmode=flat&topic_id=330&forum=8
2006/01/15(日) 15:30 | URL | milesta #4On3Ze.o[ 編集]
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